活字鋳造機、機械遺産に 新聞博物館所蔵、熊本県内2件目

日本機械学会の機械遺産に認定された活字鋳造機。現存する最古の国産初の鋳造機で、1934年に製造された=熊本市中央区の新聞博物館
活字鋳造機から打ち出される「熊」の活字。10.5ポイントの活字を1分間に90本鋳造することができた

 日本機械学会は25日付で、国内機械技術の発展に歴史的な意義を持ち、後世に伝える「機械遺産」に、新聞博物館(熊本市中央区、熊本日日新聞社内)が所蔵する国産初の活字鋳造機など4件を選んだと発表した。県内からの選定は熊本大工学部の「旧機械実験工場・工作機械群」に続き2件目。機械遺産の選定は12回目で、計94件となった。

 活字鋳造機は、鋳造機メーカーの林栄社が1934年に製造。高価な外国製に代わる待望の国産活字鋳造機で現存最古の機械。高さ145センチ、幅110センチ、奥行き75センチ。重さ500キロ。10・5ポイント活字を1分間に90本鋳造できる。

 真ちゅう製の文字の母型に、溶かした鉛を流し込み活字を製造。熊日では82年まで使用され、新聞製作を下支え。活字の種類や大きさで異なる10万種近い印刷製版用の文字を作り続けてきた。

 活字鋳造機の草分けとして、新聞をはじめ印刷業界各社が幅広く導入。「新聞製作と印刷技術の変遷を知ることができる貴重な機械」として同学会が認定を決めた。

 同館は日本初の新聞博物館として87年に開設。活字鋳造機をはじめ新聞製作に関連するさまざまな機械や資料を展示している。松下純一郎館長は「活字鋳造機は、新聞印刷だけではなく活字文化そのものも支えてきた。その功績は大きい」と話している。

 ほか3件は、日本電気硝子のブラウン管ガラス製造装置、日本工業大所蔵の歴史的工作機械群、旭大隈産業(現・旭サナック)のエアレス塗装機。(松本敦)

©株式会社熊本日日新聞社

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