金属行人(7月25日付)

 先般ドローンを購入した。といっても子供用とうたっていたもので、価格も大手通販サイトのセールで3千円を切る程度だ。ただ、子供へのプレゼントというよりも自分の関心だけで購入した感が強い▼あまり期待していなかったが届いてみると質の高さに驚いた。まず外装がiPhoneのケースとほぼ同じ大きさとつくりで期待感が高まった。開いてみると手のひらにすっぽり収まる大きさのドローンだった▼四つのプロペラは機体中に収納され、ボタンで飛び出すため携帯性が高い。コントローラーも付属しているがアプリをダウンロードすることでスマホで操作できる。しかも機体にカメラが搭載されているため写真やビデオの撮影も可能だ▼実際に飛ばしてみると、いとも簡単に浮き上がり、スマホの画面上で上空からの映像を見ながら操作できる。中国製の製品だが非常に完成度が高く、うならされた▼建設用鋼材の世界でも汎用品を中心に海外材の品質は向上してきた。製鉄プラントでも、例えば中国で電炉の需要が伸びてくればローカル企業が好評な他社製品をすぐにまねて炉を設計し、実際につくってしまう▼そして失敗品も含め生産を繰り返す間に品質もそれなりに追い付き、価格も安くなってくる。そこに皆さんは何を感じるだろうか。

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