人吉球磨が似顔絵捜査員が主人公の漫画に登場 風景や方言ふんだんに

漫画制作に協力する森口慶一さん。元似顔絵捜査員で、色鉛筆画家に転身した=熊本市中央区

 週刊少年マガジン(講談社)に連載中の漫画「This Man その顔を見た者には死を」の中に、人吉球磨の風景や方言が出てくると話題になっている。主人公・天野斗[はかる]は警視庁の似顔絵捜査員で、人吉市出身という設定だ。

 漫画の制作には、似顔絵捜査員から色鉛筆画家に転身した森口慶一さん(35)=熊本市中央区神水=が協力している。

 原作者は、愛知県出身で2年前に熊本市に移り住んだ花林ソラさん。昨年8月、森口さんが主催する色鉛筆講座のポスターに「元似顔絵捜査員」とあるのを目にした。似顔絵捜査員が主人公のサスペンスを思い付き、「リアルさを出すために森口さんのプロフィルを借りたんです」。

 森口さんは山江村出身。警視庁で交番勤務の傍ら、似顔絵を必要とする事件があると呼ばれて絵を描いていた経験がある。輪郭、目、鼻の特徴などの証言に忠実に描き、描き手の主観は入れないのが流儀で、「携わった約50件のうち3件が犯人逮捕に結び付いた」と振り返る。

 漫画は4月に連載開始。ある母娘が目撃した不審者の似顔絵を巡って、事件が展開していく。森口さんは風景探しや球磨弁監修などで協力。漫画には人吉市の人吉城跡から眺める球磨川や山江村の丸岡公園、「どぎゃん」「そぎゃん」「ぎゃあ、かわいい子」などの球磨弁が登場し、人吉の地元新聞などで取り上げられた。主人公を含め亡くなった兄と5人の親友を「人吉七人衆」と呼び、親友は「九品寺」「神水」「菊池」「七城」など、熊本を連想させる名前にもなっている。

 「熊本ファンの一人として、好きな景色を描きたい。熊本の皆さんにも楽しんでいただけたら幸いです」と花林さん。森口さんも「似顔絵捜査員の仕事を広く知ってもらえたらうれしい」と話している。(木村恭士)

(2018年7月25日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

©株式会社熊本日日新聞社

紙面を彩った火の国球児たち

「夏の甲子園100回」を記念し、熊本出身のスターたちの〝球児〟時代を取り上げます。 第3弾は「打撃の神様」と呼ばれた川上哲治(熊本工出、人吉市出身)です。

ご購入はこちらから