「この世界の片隅に」 映画製作委が異例の声明 TVドラマのエンドロールに

アニメーション部門で大賞を受賞した片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」ⓒFumiyo Kouno/Futabasha/Konosekai no katasumini Project

 戦時下の広島に暮らす人々を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」製作委員会が、同じタイトルのTBS系テレビドラマについて「当委員会は当該ドラマの内容・表現等につき、映画に関する設定の提供を含め、一切関知しておりません」などとする異例の声明を公式サイトで24日発表した。(共同通信47NEWS編集部)

 

 ドラマのエンドロールで「special thanks to 映画『この世界の片隅に』製作委員会」と表記されたことへの対応とみられる。TBS広報部は「先行して公開されたアニメ映画への尊敬の念を表明したもの」と説明、製作委の声明についてコメントする立場にはないとしている。

 

 映画、ドラマはともに、漫画家こうの史代さんの同名の作品が原作。大戦中の広島県呉市、広島市を舞台に、戦争の不安が日に日に影を濃くする中、18歳で嫁いで懸命に生きていく女性の姿を描いている。映画は片渕須直氏が監督を務め、声は「能年玲奈」さんから改名した「のん」さんが演じている。今年3月、メディア芸術祭賞のアニメーション部門で大賞に選ばれた。今もロングラン上映されている。

ドラマ「この世界の片隅に」に出演している松坂桃李さん

 

 ドラマは7月から放映され、松本穂香さん、松坂桃李さんが演じている。

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