保険付き端末向けセキュリティ商品 ITガード、最大5億円補償

ITガードの前田社長(右から2人目)は、保険による安心感でAppGuard販売拡大を図る

ITガードは25日、同社が販売する米国発の端末向けサイバーセキュリティシステムである「AppGuard(アップガード)」に補償を付けた「サイバー保険付きAppGuard」の販売を開始すると発表した。AppGuard1ライセンスあたり、損害賠償や事故対応費用を年間最大で5億円補償する。エンドポイントと呼ばれる端末向けの補償付きセキュリティ商品は国内初という。

AppGuardは未知の攻撃に対して対応が遅れてしまう検知型と違い、マルウェアに侵されたなどの場合に、不正な動きがみられるといったリスクのあるアプリケーションを隔離する方式をとっている。1度インストールするとアップデートも不要なのも特長。2016年に国内で本格的に販売を開始した。ITガードの前田悟社長は25日、「営業をしてみて、『そこまで安全性に自信があるなら補償をつけてほしい』といわれることが多かった」と今回の商品発売について説明。安全性の自信を保険で担保し、販売促進につなげる。

写真を拡大 4社による連携とサービス提供のイメージ

保険を提供するのは損害保険ジャパン日本興亜。1ライセンスあたり500万円、最大で年間5億円まで補償を行う。同社の東東京支店担当部長兼浅草支社長の當眞(とうま)友成氏は「エンドポイント向けのセキュリティ商品に保険は、全国ベースでは初だろう」と説明。また保険会社との提携事業や保険代理店事業を手がけるフィナンシャル・エージェンシーがITガードと損保ジャパン日本興和をとりもち、この商品の開発につなげた。

AppGuardの利用料は中小企業向けの「ソロ」が年間パソコン1台あたり9800円。「大企業向けの「エンタープライズ」は1~99台の場合、年間1台あたり1万4000円(いずれも税別)で別途初期費用。補償はDDosやゼロデイ攻撃などを受け、AppGuardが突破され損害が生じた場合に補償される。既にAppGuardを導入した顧客にも保険を付与する。また、主に中小企業向けにパソコン販売を行うNo.1が保険付きAppGuardを導入したパソコン商品「WALLIOR PC」を販売。中小企業への普及を図る。

ITガードでは、AppGuardの販売目標を今年度「ソロ」で2万6000ライセンス・2億800万円、「エンタープライズ」で2万1000ライセンス・2億600万円、計4万7000ライセンス・4億1400万円を目標とする。

■ニュースリリースはこちら
https://www.itgc.co.jp/information/cyber-insurance-for-appguard

(了)

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