次の総裁、7月現時点では安倍氏・石破氏が均衡状態?ここから安倍氏優位か?|7月世論調査まとめ

9月7日告示20日投開票で実施が予定されている自民党の総裁選。2ヶ月弱後に迫っていることもあり報道機関各社が「次の総裁に誰がふさわしいか」という旨の世論調査を実施しています。7月中に行われ、現時点までに有効回答数や回答を公開している報道機関6社の調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や設問の選択肢等は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

内閣支持率や政党支持率に関してのまとめは以下をご参考ください。
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なお、選挙ドットコムでは電話調査サービス「リサーチコム」のルーシッド株式会社と共同にて、7月21日(日)に全国約1万人を対象に9月に予定されている自民党総裁選などに関する政治意識調査を行っています。次の総裁に「誰がふさわしいか」と聞いたところ、安倍晋三氏と回答した人が29.5%、石破茂氏が29.0%となりました。

また、「普段、国の政治において、どの政党を支持していますか?」との回答とあわせて見ると、自民党を支持している層では6割が次の総裁として安倍氏の名前をあげています

「支持している政党はない」と回答した層では、安倍氏は10.5%にとどまり、石破氏と小泉氏と回答した人はともに38.9%となっています。

この他詳細に関してはこちらをご覧ください。
【関連】次の総裁、自民党支持層は6割が安倍氏、無党派層は4割が石破氏・小泉氏|総裁選 リサーチコム世論調査  >>

7月時点では安倍氏と石破氏が競い合う結果に

報道機関各社が行った世論調査を見ると、安倍内閣への支持は先々月・先月と比べ、やや微増の傾向はありますが、「次期総裁にふさわしい人物」には大きな変動は見られません。安倍晋三現総裁の支持が微増、対抗馬と目される石破茂元幹事長の支持が微減した調査もあれば、その逆の結果となった調査もあります。

朝日新聞の調査では「次の自民党総裁にふさわしいのは誰だと思いますか」との設問に、安倍氏と回答した人は6月時点の調査よりも1ポイント上昇の28%、石破茂元幹事長は変化なしの23%となっています。また、JNN(TBSテレビ)の調査では6月時点で安倍氏23%、石破氏35%との回答だったのに対し、7月の調査では安倍氏25%、石破氏32%という結果になっており、安倍氏がプラス2ポイント、石破氏がマイナス3ポイントとなっています。

一方で、逆の例としては産経新聞・フジテレビの調査では6月時点で安倍氏25.2%、石破氏24.1%だったのに対し、7月の調査では安倍氏23.6%、石破氏25.3%と逆転しています。また、逆転には至らなかったものの、日経新聞の調査では6月に安倍氏30%、石破氏20%だったのに対し、7月の調査では安倍氏26%、石破氏21%とやや差が詰まっています。

安倍氏や石破氏のほかに、岸田文雄政調会長や野田聖子総務相などの名前も各社の調査には含まれていましたが、岸田氏が24日に総裁選への不出馬と安倍氏への支持を表明したことで、今後は安倍氏が優位になっていく可能性もあります。

<参考>
JNN(TBSテレビ) 世論調査(7月7〜8日実施、回答数1200)
朝日新聞 世論調査(7月14〜15日実施、回答数1941)
日経新聞 世論調査(7月20〜22日実施、回答数965)
産経新聞・フジテレビ 世論調査(7月21〜22日実施、回答数1000)
共同通信 世論調査(7月21〜22日実施、回答数1023)
読売新聞 世論調査(7月21〜22日実施、回答数1034)
(データ分析・執筆協力:若林良)

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