成人18歳に引き下げは? 若者「ナシ」6割

成人年齢の引き下げに伴い、18歳で10年パスポートの申請やクレジットカードの契約ができるようになる

 街の若者の声を集めるこのコーナー。1回目のテーマは「18歳成人」だ。6月に成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が成立。2022年から、18歳以上であればクレジットカードやローンの契約、10年パスポートの取得が親の同意なしで可能になる。若者たちは「大人」が近くなることは、アリ、ナシ?

 熊本県内に住む15~23歳の若者20人に街頭調査した結果、アリ(賛成)8人、ナシ(反対)12人とナシ派が上回った。ナシ派に多かったのは「具体的にどう変わるのか、よく理解できておらず不安」という声。熊本高2年の郷真実奈さん(16)=熊本市中央区=は「知識不足のまま成人になり、責任を負うのは怖い。学校でちゃんと教えてほしい」と不安がっていた。

 20歳を超えた人の中には、成人した時のことを思い返す人も。九州ルーテル学院大4年の白石敦熙[あつき]さん(21)=同市東区=は「自分が20歳の時は大人になったという自覚は薄かった。18歳ならなおさらだろう。羽目を外してお酒やたばこに走らないか心配」と難しい表情。会社員の川上華世[かよ]さん(23)=同区=は「社会に出て仕事を始めてからの方が、しっかりしなくちゃと自覚し始めた」と振り返った。

 改正時に20歳を迎える高校生は、新たな門出を祝う成人式に注目。信愛女学院高1年の木村華瑚さん(15)=合志市=は「成人式は18~20歳の3学年でやるのかどうか気になる」と心配げ。熊本高専1年の池田翔さん(16)=熊本市東区=は「一生に1度の特別な年。後輩たちと一緒に迎えるのは少し複雑」と苦笑い。

 改正案の改善を求める声も。予備校生の麻生あかねさん(19)=同市北区=は、「受験で忙しい時期に成人式が重なると大変。高校卒業を基準にしても良いのでは」と提案。熊本学園大4年の清和大貴さん(21)=同市中央区=は、「18、19歳が罪を犯した時にきちんと罰したり実名で報じたりするべきだ」と思案顔。「大人なのに『若いから』と守られるのは甘い。別の法律や制度を変えてバランスを取るべきだ」と指摘していた。

 対する賛成派は、改正によるメリットを歓迎。無職松野宏昭さん(22)=玉名市=は「高校卒業後に働き始める人もいる。クレジットカードを作ったり、ローンを組んだりできるようになることで、経済的な自立を促すのでは」と指摘。熊本中央高3年の松尾亜梨沙さん(17)=熊本市中央区=は「K-POPが好きなので、高校を卒業したら韓国に行きたい。18歳の時に10年パスポートを取れるようになるのはうれしい」と笑顔を見せる。

 会社員の成田香都希[かづき]さん(21)=同区=は、不自由を感じた実体験から賛成。「20歳になる前、親の了解を得て美容サロンを予約したが、来店した際に親への電話確認が必要で面倒だった。自分の意思でやりたいことをできるようになるのは良いこと」と、自身の裁量が広がる点を強調していた。(國崎千晶、宮崎翼)

(2018年7月27日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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