「お見合いシステム」会員減 長崎県の婚活支援 無料登録終了で 2年でカップル400組超、成婚は13組 入会呼び掛けへ

 長崎県が、婚活支援として2016年度に運用を始めた「お見合いシステム」の会員数が減少している。無料で利用できる期間が過ぎたことが要因とみられる。お見合い相手の選択肢を広げるためにも、県は「会員数は多い方が絶対良く、システムを運用する上で重要」とし、企業などを訪問して登録を呼び掛けている。
 システムは16年10月に登録受け付け、17年1月に引き合わせを開始した。結婚を望む20歳以上の独身男女が年齢や職業、居住地などの個人情報を登録。長崎、佐世保の県婚活サポートセンターの本所や支所、大村、壱岐など12市町役場にあるタブレット端末で好みの相手を検索し、面会を申し込む仕組みだ。
 しかし、会員数は17年12月末の1509人をピークに減り、今年6月末現在で733人と半減した。システムは初年度の16年度中に登録した人は登録無料で1年間利用できたが、その期限が切れたことや、17年度以降の登録者からは登録料1万円(2年間分)がかかるようになったことが要因とみられる。
 ただ、今年6月末までにカップルは423組生まれ、13組から成婚報告があり「一定の成果はある」と県こども未来課。2月には会員の面会申し込み履歴など膨大な情報を生かし、“両思い”の可能性が高くなりそうな異性グループを紹介する機能も導入。導入後の5カ月で引き合わせ数は200回を超え、同課は「会員が減ったわりに引き合わせ数は増加傾向」とみる。
 同課職員らは4月から企業や自衛隊など100カ所以上に出向き、システム周知や入会を呼び掛けている。同課は「会員数という課題が生じたが、1万円払って登録する人こそ婚活に本気なはず」とアピールしている。

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