世界同時「脱プラ」衝撃②アディダス「PET禁止」

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海洋環境を守るため「脱プラスチック」の動きが世界で加速しているが、アディダスは3年前からこの問題に取り組んできた。NGOと組んで海洋から回収したプラスチックをスポーツウェアやスポーツ靴に再利用し始めたほか、世界75カ国の事業所でのペットボトル使用を禁止するなど、精力的に取り組んでいる。(オルタナS編集長=池田 真隆)

アディダスは「世界で最もサステナブルな企業100社」(2016年、世界経済フォーラム)で5位に選ばれるなど、その環境活動は世界的に存在感を高めつつある。

今年からは、日本を含む世界75カ所のオフィスでペットボトルの使用を禁止するなど、企業として脱プラを強力に進めている。

同社は2015年、海洋汚染に取り組むNGOの Parley for the Oceans(パーレー・フォー・ジ・オーシャン)とパートナーシップ契約を結んだ。当初は、同団体が行う海洋ゴミの回収を支援していたが、2016年からは同団体が海で回収したプラスチックを再利用したスポーツウェアやシューズを開発した。

回収プラスチックは、世界的なサッカークラブであるレアル・マドリードやFCバイエルン・ミュンヘンのユニフォームの一部にも使われている。シューズは「ウルトラブースト パーレイ」と名付けた。価格は2万円以上するが、2018年は世界で500万足の販売を見込む。

同社によると「1足につき約11本分のプラスチックボトルの海への流入を防ぐ」計算だという。

2017年には、海洋プラスチック汚染の問題に対応した世界規模でのチャリティー・ランニング・イベント「Run For The Oceans」を開始した。今年6月には東京、ロンドン、ニューヨークなど世界13都市以上で開いた。総参加者は約100万人、寄付総額は100万ドル(1億1100万円)に達した。

寄付金は、パーレー・フォー・ジ・オーシャンが世界の若者に海洋環境問題を啓発する取り組みにあてた。

同社のCSRシニアマネジャーであるアンジェラ・オルティス氏は、2015年から海洋プラスチック汚染に目を付けた理由について「パーレー・フォー・ジ・オーシャンから海洋プラスチック汚染の問題を聞いており、自社のマーケティング力をその解決へ生かせないかと考えた」と話す。