スペイン女性5人 独創性豊かに 外交樹立150周年記念 きょうから現代写真展

 日本とスペインの外交関係樹立150周年を記念したスペイン現代写真展「Women&Women」が28日、長崎市出島町の県美術館常設展示室で開幕する。27日に開場式と内覧会があり、国際的に活躍するスペインの女性写真家5人が女性をモチーフに撮影した計13点が公開された。来場者は、革新的な表現などオリジナリティーに富んだ傑作を楽しんだ。
 同展はスペイン文化活動公社、県、同美術館、在日スペイン大使館が主催。開場式には中村法道知事ら関係者約100人が出席した。主催者を代表し、ゴンサロ・デ・ベニート駐日スペイン大使が「これを機に、長崎とスペインの関係をさらに深めていきたい」とあいさつした。
 内覧会では、同館の稲葉友汰学芸員が「今展覧会はスペインの写真芸術の歩みを語る」と解説。エチオピアの民族やキューバのダンスを題材にしたイサベル・ムニョス(1951年~)の4作品について「単なる物質の写しではなく、そこに宿る精神性や、その身体が所属する文明への入り口として私たちに対峙(たいじ)する」と紹介した。
 このほか、自身の口から青いチョウの群れが羽ばたく様子を捉えたソレダ・コルドバ(77年~)の独創的な作品は、変身という意味合いがあり、潜在的な可能性が表現されているという。同展は9月24日まで。

スペイン現代写真展「Women&Women」の内覧会=長崎市、県美術館

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