海水浴場閉鎖 西海市、桟敷運営できず 大瀬戸・柳の浜

 西海市は20日、大瀬戸町の柳の浜海水浴場を閉鎖した。桟敷を運営していた民間事業者が今夏、営業しないため。
 海水浴場はこれまで地域住民6世帯でつくる「桟敷まさご荘」が市から桟敷の土地を借りて運営してきた。まさご荘は4月、桟敷の老朽化に加え、メンバーの高齢化や客の減少で廃業を決めたという。現在トイレのみ利用可能で、市によると桟敷の活用策は未定。
 柳の浜には2003年、旧大瀬戸町が車いすで砂浜に行けるスロープを整備。以来、遠浅でバリアフリーの海水浴場として親しまれた。市社会福祉協議会は06年から毎年、障害者の交流を目的にビーチスポーツ大会を7月下旬に開いていたが、今年は中止した。まさご荘の元代表、山下泉さん(79)は「少子化に加え、川で遊ぶ人が増えた。これも時代の流れ。安心して楽しめる浜なので、何かの形で残してもらえれば」と話した。

閉鎖された柳の浜海水浴場の桟敷=西海市

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