暑さ忘れる滝の響き 潜竜ケ滝公園

 そこには別世界が広がっていた。
 佐世保市江迎、吉井両町にまたがる潜竜ケ滝公園。高さ20メートルの滝「潜龍水」は、連日のうだるような暑さを忘れさせてくれる。
 平戸藩主の松浦熈(まつらひろむ)が江戸時代後期の1847(弘化4)年に命名した名勝地「平戸領地方八竒勝(ひらどりょうぢかたはっきしょう)」(通称・平戸八景)の一つ。江迎川の上流にあり、国名勝に指定されている。
 川のせせらぎとせみ時雨を聞きながら、5分ほど歩く。水が流れ落ちる滝の音と、霧のようなしぶきが、目の前に迫る。福岡市の会社員、松尾健太郎さん(27)は「空気もおいしく、自然の音しか聞こえません。何も考えず、ぼーっとできました」。

涼しげな景色が広がる潜龍水=佐世保市

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