V長崎・ファンマが決勝弾 連敗3で止める 価値ある1勝

 V長崎にとって価値ある1勝だ。パワーとスピードを備え、ここ9試合負けなしだった2位FC東京に1-0。2-5で敗れた4月のホーム戦から一変、上位相手に真っ向勝負で白星をつかんだ。高木監督は「勝ち点3を取れたのは大きい。最後までよく戦ってくれた」と選手たちをたたえた。
 全員が攻守の切り替えを速くして、人数をかけてはね返した。前回対戦でハットトリックを達成されたディエゴオリベイラも完封した。特に存在感を放ったのは、今月チームに加入した大型DFバイス。3バックの中央で的確な指示を出し、闘志むき出しのプレーで引っ張った。元U-19オランダ代表の新戦力は「声を出して無得点に抑える自分の仕事ができた」とJデビュー戦を振り返った。
 堅守に応えるように、前半から決定的な場面を何度も演出。後半32分、ついにゴールをこじ開けたのはファンマだった。黒木のパスから鈴木が頭でつないだボールをヘディングシュート。相手DFにクリアされても自ら拾い、右足で押し込んだ。「ここ2試合は運がなかった。勝つためのゴールを決められてよかった」。待望の瞬間にガッツポーズで喜びを爆発させた。
 これで連敗は3でストップ。チームは前回のFC東京戦の直後から、4連勝と勢いに乗った。勝利に導いたエースストライカーは「ポジティブなジンクスみたいなものがあるのは喜ばしい」。快進撃への準備は整った。

【FC東京-V長崎】後半32分、V長崎のファンマがシュートを決めて喜びを爆発させる=東京・味の素スタジアム

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