風味豊かな海と太陽の恵み 昔ながらの手法で塩作り体験 崎津集落

天日干しされた塩を見る尚絅大の学生たち=天草市

 世界文化遺産となった天草市河浦町の崎津集落で、塩作り体験が人気を集めている。紺碧[こんぺき]の海からくみ上げた海水を使い、昔ながらの手法で作る天然の塩は、うま味が好評だ。

 塩を作るのは、土産物店を営む出崎修平さん(77)。崎津の名産にしようと、集落近くの国道389号沿いに工房を構えて試行錯誤を重ね、まだ世界遺産運動もなかった2005年、「ロザリオの塩」と銘打って販売を始めた。

 出崎さんの手法は、木で組んだやぐらに竹や網などを垂らし、太陽の光と海風に当てながら海水を流して水分を蒸発させる「流下式塩田」。約80%まで濃縮させ、天日干しと釜揚げの2種類で塩に仕上げる。天日干しの塩は粒が粗く、釜揚げはかき混ぜるため細かい粒が特徴だ。山から羊角湾に流れる鉱質性ミネラルが豊富に含まれるという。

 今年5月に塩作り体験の受け入れを始め、徐々に人気が出ているという。7月中旬は尚絅大生活科学部の教授と学生の9人が体験。濃縮した海水を沸騰させ、水分を蒸発させながらかくはんすると、約40分ほどで塩が出来上がった。

 管理栄養士を目指す4年生の古澤愛佳さんは「塩は必ず使う調味料。作り方が学べてよかった。まずはおにぎりで食べたい」と笑顔を見せた。

 出崎さんは「同じ時間の天日干しでも、夏は冬より3~4倍の量ができる。効率はいいが、ここ数日の暑さはたまらない。でも崎津のPRのために頑張らないと」と汗を拭った。体験は2日前までの予約が必要。TEL080(5204)1827。(谷川剛)

(2018年7月28日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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