楽天岸が「反省生かして」1失点完投で9勝目 平石監督代行も「言うことない」

楽天・岸孝之【写真:荒川祐史】

完封こそ逃したが、わずか5安打に封じる好投

■楽天 7-1 ソフトバンク(28日・ヤフオクドーム)

 楽天の岸孝之投手が、圧巻の完投勝利を飾った。28日、敵地ヤフオクドームでのソフトバンク戦。今季16試合目の先発マウンドに上がった右腕は鷹打線をわずか5安打に封じ、1失点で完投勝利をあげ9勝目をマークした。

「言うことはないですね」。平石洋介監督も絶賛の快投だった。初回にいきなり3点のリードをもらうと、テンポよくアウトを積み重ねた。3回2死一、三塁とされるも、内川を二ゴロに打ち取ってピンチを脱出。8回に1点を許して完封勝利は逃したものの、危なげない投球で9回を投げ抜いた。

「初回からたくさん点を取ってくれて、気持ちよく投げられた。相手のペースじゃなく、自分のペースで投げられたらいいなと思っていた」。思惑通り、ストライク先行で打者を打ち取っていった。前回登板だった7月21日の西武戦(メットライフD)は5本塁打を浴びて7失点で降板。チームは逆転勝利を収めたが、7回途中でマウンドを降り、右腕には反省だけが残った。

「先週の反省を生かしてしっかりストライクで勝負が出来たのが良かった。先週は自分の責任なので、今日は何とか自分1人でと思っていた」。チームが4連勝を飾り、表情を緩めた岸。後半戦は9勝1敗と快進撃を続けている楽天。「先発が踏ん張れば、打線が点を取ってくれるので、投手も頑張りたい」。右腕の言葉からも、しっかりと投打の歯車が噛み合っていることが伝わってきた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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