新商品続々「熊本産」PR 農産物に付加価値 市が開発費用助成

「杉果園」が開発した飲むタイプのゼリー
「ショコラ カフェビストロ」の「玉ねぎの塩ジャム」
「ナチュール」の「パクチー塩糀」

 熊本市は2012年度から、県産農産物を使った新商品の開発を助成している。昨年度までに市内の16事業者によって23点の新商品が誕生。市農水ブランド戦略室は「地元産の農産物の付加価値を高め、PRに生かしたい」と期待している。

 同市内の事業者を対象にしており、書類選考やプレゼンテーションによる審査を経て、年間3事業者前後を助成。200万円を上限として、新商品の開発にかかる原材料費や人件費、マーケティング経費などの2分の1を負担している。

 西区河内町の果樹園「杉果園」は、園内で採れたナシやミカンを使った飲むタイプのゼリーを開発した。手作りのため生産量に限りがあるが、インターネット通販などを通じて販売。同園の杉本夏奈江さん(41)は「加工品を売り出すことで、果実そのもののPRにつながる」と開発の意義を強調する。

 レストラン「ショコラ カフェビストロ」(中央区下通)の「玉ねぎの塩ジャム」は山鹿産のタマネギ、天草産の天日塩、水俣産の甘酒を使い、すっきりした甘さが特徴。肉や魚などに使う。オーナーの宮本智久さん(44)は「生産者が自信のある農産物を育て、プロの料理人が手を加えることでいい商品が完成した」と手応えを語る。

 農産物の生産や商品開発を手掛ける「ナチュール」(中央区桜町)が昨年12月に通信販売を始めた「パクチー塩糀[しおこうじ]」は、北区植木町で生産された新鮮なパクチーを使用した。「消費者の手に取ってもらって初めて商品価値が生まれる」。代表の前渕健太郎さん(37)らは女性をターゲットにしたパッケージづくりなどに助成金を活用した。

 このほか、イモ天やレンコンのクッキー、福神漬け、コノシロの一夜干しなど多彩な商品が誕生。本年度は通宝、橋本醤油、三河屋スーパーの3事業者が助成対象に選ばれ、来年3月末までに新商品が開発される予定だ。

 販路拡大などが今後の課題。同戦略室は「商談会や市も関わる物産展などに出店してもらい、継続的な販売につなげてほしい」としている。(酒森希)

(2018年7月29日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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