西日本では台風の影響が長引くおそれ

台風12号は、29日17時半頃に福岡県豊前市付近に再上陸しました。この台風は30日には九州の南西の海上に達する見込みですが、西日本では台風の影響が残り、太平洋側を中心に大雨が続くおそれがあります。

今回の台風の特徴は東から西に進んだ「進路」の他にも、動きが遅くなって「暖かく湿った空気が長時間にわたり西日本に流れ込むおそれがある」ということも挙げられます。

台風が過ぎ去った後でも雨雲を発達させる要因は長く残りますので、引き続き大雨には警戒が必要です。特に豪雨の被災地では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に一層の警戒が必要となります。また、先日の豪雨でなんとか持ちこたえた堤防が、今回の大雨で決壊する可能性もあります。自治体からの情報に注意して、安全確保に努めてほしいと思います。

気象予報士・原田 雅成

画像について:29日午後5時の台風12号の推定位置と24時間進路予想。

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