複雑な動きの台風12号 31日はやや発達 九州や四国で大雨続くおそれ

台風12号の位置(30日午後3時時点)と今後3日間の進路予想

 台風12号は、あす31日に(火)かけて、やや発達しながら種子島・屋久島地方を反時計回りに進み、その後は西へ向かう見込み。九州や四国の太平洋側を中心に土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒・注意するとともに、九州南部を中心に強風や高波に注意が必要だ。

 台風12号は30日午後3時には、屋久島の西およそ60キロにあり、1時間におよそ15キロの速さで南へ進んでいる。台風は、あす31日にかけて、やや発達しながら種子島・屋久島地方を反時計回りにゆっくり進み、その後、8月1日(水)にかけて東シナ海を西へ進む見込み。

 台風の周辺を吹く暖かく湿った空気が、九州や四国の太平洋側を中心に流れ込んでいるが、今後も大気の非常に不安定な状態が続く予想で、さらに台風の動きが遅いため九州や四国では影響が長引くおそれがある。

大雨

予想雨量

 台風周辺の雨雲がかかる九州南部では、1時間に30ミリ以上の激しい雨の降っている所がある。九州や四国の太平洋側を中心に、31日にかけて激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある見込み。

 その後、8月1日夕方までの24時間に、九州南部、九州北部、四国の多い所で100~150ミリの雨が降る予想だ。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒・注意が必要だ。落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要で、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めるよう心掛けたい。

強風・高波

31日正午の雨と風の予想

 31日昼前から夜のはじめ頃にかけて、九州南部・奄美の海上を中心に非常に強い風が吹き、うねりを伴いしける予想だ。31日にかけて予想される最大瞬間風速は、九州南部・奄美で30メートル。31日にかけて予想される波の高さは、九州南部5メートル、奄美と九州北部で4メートル。強風や、うねりを伴った高波に注意が必要となる。

© 株式会社ウェザーマップ