医療ケア児の通学支援を 支える会が長崎市に要望

 たんの吸引など医療的なケアが必要な子ども(医療的ケア児)の保護者や支援者でつくる「県障害児・者と家族の生活を支える会」は30日、特別支援学校のスクールバスに看護師を同乗させるなどして、医療的ケア児もバスを利用できるようにするなどの通学支援を長崎市に要望した。
 同会によると、スクールバスは医療行為をできる人が同乗しておらず緊急の際に対応できないため、乗車中にケアが必要な子どもは利用できない。このため保護者が車で送迎しているが、保護者が体調不良の時などは子どもは欠席せざるを得ない。一方で看護師を確保してバスに同乗させている自治体もあるという。
 仰木真樹会長ら7人が長崎市役所を訪問。スクールバスのほか、▽通学時のマイカーへの訪問看護師などの同乗▽保護者が病気の時などの福祉タクシーの利用、も田上富久市長に要望した。仰木会長は「子どもは登校することで成長し、学校が楽しいと言っている。笑顔を増やしてあげたい」と述べた。市長は「まずは実情を把握することから始めたい」と応じた。

田上市長に通学支援を要望する仰木会長(左から3人目)ら=長崎市役所

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