夢は昇格争いの試合担当 サッカー解説者、松岡康暢さん

ロアッソ熊本の試合を解説する松岡康暢さん(左)と実況を担当するRKKの吉田明央アナウンサー=えがお健康スタジアム(高見伸)
多彩なパスセンスを持ち、明るい人柄でサポーターに愛された松岡康暢さん=2009年5月24日、アウェー岐阜戦

 「皆川佑介選手のポストプレーは素晴らしいですね」。日本フットボールリーグ(JFL)時代から5年間チームに在籍した松岡康暢さん(32)=福岡市=は現在、RKKなどの試合中継で熊本の解説を担う。「引退後も大好きなロアッソに携われてうれしい」。スタジアムに通う日々を楽しみにしている。

 大阪府寝屋川市出身。2006年、J1のG大阪からロッソ熊本(当時)に移籍。センスあふれるスルーパスで沸かせたが、度重なる故障に悩まされ、リーグ戦出場は約40試合にとどまった。

 「ふがいない。プレー面では苦い思い出しかない」と振り返る。ただ、苦境にあっても、ピッチの外でサポーターに明るく振る舞う人柄の良さが愛された。「ご飯に誘っていただくなど、多くの人にお世話になった。うまくいかない時に支えてくれた恩は忘れない。熊本は第二の古里です」

 10年のシーズン終了後に長崎へ移り、2年後に引退。G大阪のアカデミーコーチなどを経て、17年から福岡でキッズ~中学生を対象にしたサッカースクールを主宰する。試合解説は15年から引き受けている。

 「日本代表」の顔も持つ。福岡で盛んなフランス発祥のニュースポーツ「ジョーキーボール」(室内で行うミニサッカーの一種)で昨年と今年、ワールドカップに出場。「Jリーグで果たせなかった世界の舞台で活躍する夢をかなえたい」と筋力強化や技術向上に取り組んでいる。

 解説者、スクール代表、現役選手の“三足のわらじ”を履き、「休みは2週間に一度」。多忙な毎日を過ごす中、もう一つ実現させたい夢を温めている。「満員のスタジアムで昇格争いをするロアッソの解説を担当してみたい」(後藤幸樹)

◇まつおか・やすのぶ G大阪の下部組織出身。06年にJFLのロッソ熊本に入り19試合、J2熊本では23試合に出場。いずれも無得点。忘れられない試合は北野誠監督時代の09年の横浜FC戦。「本職はMFだけど、プロでは初めてサイドバックで起用され可能性を広げてもらった」。妻(27)と娘(1)と暮らす。

(2018年7月31日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

©株式会社熊本日日新聞社

紙面を彩った火の国球児たち

「夏の甲子園100回」を記念し、熊本出身のスターたちの〝球児〟時代を取り上げます。 第2弾は「日本一の奪三振男」野田浩司の原点を振り返ります。

ご購入はこちらから