〈八戸三社大祭〉平成最後の祭り、山車のテーマは?

青山会山車組など「平成最後」にスポットを当てた山車が登場した八戸三社大祭の前夜祭=31日、八戸市庁前市民広場

 31日の前夜祭で開幕した八戸三社大祭。各山車組が趣向を凝らし、数カ月かけて作り上げた〝自信作〟が八戸市中心街に一堂に会した。今年は「平成最後」の祭りとあって、皇室の祖先とされる神々をテーマとしたものや日本を代表する花の一つである桜を取り上げる山車が目立った。地元の偉人や郷土芸能を題材にした、地元愛あふれる山車も登場。集まった見物客は27台の山車を見比べながら、それぞれの豪華絢爛さに魅了された。

 日本神話に登場する天照大神をテーマにしたのは、糠塚附祭組。山車制作責任者の福嶋浩幸さん(43)は「天照大神を題材にしたいと考えていたところ、ちょうどよくタイミングが重なった。平成の最後に華を添えるような形になって良かった」。

 青山会山車組は今回、天皇家のルーツを探る趣旨で制作し、聖徳太子などが山車に登場。制作責任者の吉田匡克さん(31)は神話が好きで、皇室にまつわる山車をいつか作りたいと考えていたという。「今の天皇陛下に敬意を表したかった」と思いを語った。

 千本桜が見どころの吹上山車組。組の象徴でもある桜をメインに据え、平成を彩ろうとしたという。制作スタッフがシダレザクラやソメイヨシノといった何種類もの桜を丹精込めて仕上げ、山車のあちらこちらにちりばめた。

 神話や伝説、歌舞伎などを取り上げる山車が多い中、近代の人物や郷土芸能を題材にした山車組も。

 塩町附祭組は明治時代に活躍した八戸出身の〝野の天文学者〟の前原寅吉が観測する姿を見返しで再現。昨年、太陽系の小惑星に前原の名が命名された記念という。山車組責任者の佐々木一正さん(46)は「見る人に存在を知ってもらえたら」と話した。

 新井田附祭振興会は南部俵づみ唄や八戸小唄、えんぶり、駒踊り、八幡馬踊りを一つの山車に凝縮。地元に根付く芸能が続くように―との願いを込め、上段部分に芸能の神といわれる弁財天を配置した。制作責任者の岡豊照さん(30)は「県外から来る観光客に南部の良さをPRしたい。地元の若い世代に伝統を伝え、伝承につながってほしい」と強調した。

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