「司法の役割を放棄」 日弁連が会長談話

 日弁連(菊地裕太郎会長)は7月30日、国営諫早湾干拓事業の開門命令を事実上「無効」とした同日の請求異議訴訟控訴審判決について会長談話を発表した。「国が開門義務を怠りながら、裁判所が免れさせるような判断をするのは不合理で、司法の役割を放棄した」とし、開門に向けた手段を講じるように求めた。

 判決で福岡高裁は、漁業者51人の開門請求権の前提となる共同漁業権が2013年8月末で10年の存続期間終了に伴い消滅したとして、開門請求権を認めなかった。

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