LIXILグループ20年度の国内事業、収益270億円改善へ 人材再配置・生産最適化

 LIXILグループは収益力の強化に向け国内事業を改革する。生産性を高める人材再配置や生産プロセス最適化などで2020年度までの3カ年で国内事業の収益を約270億円改善させる。人材再配置ではフルタイム従業員のサポートが必要な分野に人材を重点配置するとともに業務の自動化を推進。生産プロセスでは商品の最小単位であるSKUの削減や部材の共通化を図る。

 同社では製品汎用化や市場成熟化、高齢化社会の到来によるニーズに変容など経営環境の変化に合わせて組織や生産体制、商品・サービスなどの変革を推進。そのために人事の再配置と生産プロセスの最適化を進める。

 フルタイム従業員のサポートが必要な分野に人材を重点配置する取り組みでは、アウトソースしていた業務を取り込み、コストダウンや差別化を図る。自動化は自律的で定例の業務を中心に実施する。また業務見直しで重要タスクに注力するFITプログラムを通じ間接部門の効率を高める。

 生産プロセスではSKUの削減で生産ライン数を減らすほか、部材共通化や設計プラットフォーム化で生産を効率化し収益力を高める。

 18年度は実験的な施策で8億円分の効果を見込んでおり、徐々に取り組みを本格化。19年度は95億円、20年度には170億円分の収益を改善させる。

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