南阿蘇村立野地区の帰還増える 地域活動も再開

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熊本地震で被害を受けた南阿蘇村立野地区。集落には少しずつ住民が戻っている=31日、同村

 熊本地震で甚大な被害を受けた南阿蘇村立野地区で、梅雨明けや仮設住宅の退去期限を迎えたことを機に、地区に戻る世帯が増えている。地区の360世帯が認定されていた「長期避難世帯」が解除されて約9カ月。地域再建は、少しずつ前進している。

 立野地区は背後に急斜面が迫り、地震とその後の集中豪雨で土砂崩れが相次いだ。地震では家屋の倒壊と土砂崩れで住民3人が死亡。山肌には土砂崩れの爪痕がいくつも残る。土砂災害を防ぐ複数の工事が進められているが、全ての工事が完了するのは2020年3月の見通しだ。

 昨年10月に長期避難世帯が解除されたが、住宅再建の遅れや豪雨による土砂災害への懸念から、3月下旬で戻ったのは30世帯。しかし、7月27日時点では少なくとも58世帯に増えた。

 村によると、地区から仮設住宅に入居したのは295世帯で、うち126世帯が既に退去。立野の住民が暮らす大津町の南出口仮設団地などが2年の退去期限を迎えるため、村復興推進課は、地区に戻る世帯はさらに増えると予測している。

 住民が戻ったことで、地震前に地区で行われていた活動も再開した。7月29日には地震後初めて立野駅区の役員会があり、約20人が美化作業の日程などを決めた。佐藤邦武区長(73)は「みんなの元気な姿を見られてうれしい。地区の行事なども徐々に復活させていきたい」と話す。

 一方、少なくとも33世帯が仮設住宅から立野地区外に引っ越すなど、地区への帰還を選択しない人もいる。佐藤区長は「個別の事情があるので仕方がないが、交通インフラが復旧したら戻る人もいるかもしれない。地区全体の復興を、長い目で見守っていきたい」と前を見る。(田上一平、丁将広)

(2018年8月1日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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