メルセデス首位もフェラーリ&ライコネンが僅差。低迷ウイリアムズはクビカで空力テスト/F1テスト デイ2

 2018年第2回F1インシーズンテストが1日、最終日を迎えた。ハンガロリンクでハースを除く9チームの11人のドライバーが走行、メルセデスのジョージ・ラッセルがトップタイムをマークした。

 ラッセルは、2日間にわたりメルセデスのテストを担当。初日はギヤボックストラブルが発生、49周の走行にとどまったものの、2日目は順調に過ごし、作業の後れを取り戻した。ラッセルはハイパーソフトでの1分15秒575で、前日フェラーリのアントニオ・ジョビナッツィが記録したトップタイムを破り、ハンガロリンクの非公式ラップレコードをマークした。

 2位にはフェラーリのキミ・ライコネンが続いた。ライコネンはハイパーソフトで1分15秒649を記録、ラッセルのタイムにも前日のジョビナッツィのタイムにも、わずかに及ばなかったが、「テストでのラップタイムには大きな意味はない。グランプリの金曜と同じくいろいろなソリューションを試した」とコメントしている。

 レッドブルのシミュレータードライバー、ジェイク・デニスが3位。デニスはハイパーソフトで1分17秒012と、トップ2からのタイム差は大きかったが、周回数はライコネンと並び、131周でこの日の最多だった。

 初日にフェラーリに乗ったジョビナッツィは2日目はザウバーのテストを担当して4位。ハイパーソフトでの1分17秒558がこの日の自己ベストタイムだった。このタイムは前日同じマシンで走ったマーカス・エリクソンのタイムより約0.6秒速いものだった。

■フォース・インディアのトラブルで赤旗

 5位はフォース・インディアのニキータ・マゼピンだった。マゼピンは午前中にブレーキ・バイ・ワイヤのトラブルでターン11でストップ。午後にもターン13でマシンをとめ、赤旗の原因を作っており、走行周回数は合計51周にとどまった。ベストタイムはハイパーソフトで出した1分17秒748だった。

 ウイリアムズからはリザーブドライバーのロバート・クビカが登場、103周を走り、ウルトラソフトで出した1分18秒451で6位となった。シーズン前半、低迷から抜け出せなかったウイリアムズは、マシン全体にエアロペイントを施し、空力テストを行っていた。また、前日に続き2019年仕様のウイングもテストしている。

 7位はマクラーレンのランド・ノリスだった。マクラーレンには午後に「小さなトラブル」が発生したとのことで、ノリスの周回数は73周にとどまり、ベストタイムはソフトで記録した1分18秒472だった。

 F2ドライバーでルノーF1のテストおよび開発ドライバー、アルテム・マルケロフが同チームから参加、2018年型R.S.18を初めてドライブした。マルケロフは108周を走行、ハイパーソフトでの1分18秒496で8位となった。

■トロロッソは2台を3人が走らせ、データ収集に勤しむ

 トロロッソ・ホンダは今回ピレリの2019年用タイヤ開発テストに協力しているため、この日も2台を走らせた。初日にピレリのテストに専念したショーン・ゲラエルが、この日はチーム自体のテストに携わった。ゲラエルは122周を走行、ハイパーソフトで1分19秒046のタイムを出し、9位となった。

 レースドライバーのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーは、ピレリタイヤのテストでトロロッソ・ホンダのマシンを走らせた。午後に走行したガスリーは1分19秒790で10位、午後を担当したハートレーは1分20秒221で11位に続いた。

 テストはこの日で終了、この後、各チームとドライバーたちはサマーブレイクを迎える。

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