〈八戸三社大祭〉時折強い風、仕掛け開くか否か 山車組で割れた対応 残念がる観光客も

安全性に配慮し、せり上がりの展開を閉じたまま運行する山車=1日、八戸市廿三日町

 八戸三社大祭の1日のお通りで、山車の仕掛けの展開を巡り、山車組の対応が分かれた。この日の八戸市内は時折強い風が吹いたため、祭りの運営委員会は安全面の配慮などを求めた上で判断を各山車組に一任。結果的にばらつきが出た。豪華絢爛な山車の競演は祭りのハイライトの一つで、目当てにしていた観光客からは惜しむ声も。いかに適切な判断で意思統一を図り、観光客らをもてなすのか―。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録などを契機に祭りへの注目が高まる中、運行の在り方については再検討の余地がありそうだ。

 左右に広がり、高くせり上がる仕掛けに関し、運営側は警報レベルの風が吹く場合は主催者として規制するものの、安全に配慮した上で、展開したまま運行するのが基本―との認識。対応は各山車組に一任する。

 朝から強い風が吹いた1日は運行開始前の午後2時すぎに、各山車組の担当者を集めて風の状況を説明。展開は安全に配慮して各自の判断で行うよう要請した。

 このため、一部の山車組が展開に踏み切ったものの、多くの山車組が自粛。こうした状況が分からない観客も多かった。

 東京から家族で訪れた会社員山藤みなみさん(37)は「安全を考えた部分もあるので仕方ないと思うが、全ての山車の仕掛けが開いた状態が見られれば良かった。少し物足りない感じもする」と残念がった。

 約3時間にわたった行わった行われたお通りだが、時間帯や場所によって風の強さに違いがあり、明確な規制の基準もない中、運営側、山車組とも複雑な思いを吐露する。

 八戸観光コンベンション協会の沼田昌敏事務局長は「安全を第一にしなければならないが、見る側は豪華なのが見たいし、祭りをやる側、山車を作る側はよりよい部分を見せたい。それぞれに思いがあって難しい」。別の祭り関係者は「やむを得ない場合、観客に状況を説明する体制があっていいのでは」と指摘した。

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