文化庁が井寺古墳の内部調査へ 装飾の被災確認、修復探る

文化庁が内部調査する方針の井寺古墳=2017年5月30日撮影(嘉島町教育委員会提供)

 文化庁は1日、熊本地震で被災した熊本県内の装飾古墳の修復方法を検討する「装飾古墳ワーキンググループ(WG)」の第4回会合を県庁で開いた。地震で深刻な被害を受けた国史跡の井寺古墳(嘉島町)について、文化庁が本年度中に内部調査を実施する方針を明らかにした。

 井寺古墳(高さ約3メートル、幅約2・5メートル、奥行き約2・9メートル)は、板状の石や石積みで造られ、内部に赤色の顔料や線刻といった典型的な肥後形石室の装飾が残っている。布田川断層から150メートルの場所にあり、嘉島町によると地震で石が落下したり、石室全体がゆがんだりしていることは分かっているが、内部に入っての調査はできていない。

 文化庁は活断層の近くにある全国の古墳の保護と防災のため、井寺古墳を研究対象にすると報告。装飾の劣化の状態も早急に確認する必要があるとした。WGの委員の意見も聞きながら、今年の冬ごろにも内部の調査を行い、復旧方法を探る。

 委員からは「井寺古墳は構造体としてほぼ崩壊している。地盤調査も必要」などの意見が出た。WGは学識者と県職員ら9人で構成。次回は来年2~3月に開く予定。(飛松佐和子)

(2018年8月2日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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