【熊本城のいま】 石垣の石 四つの方法で補修

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 熊本地震で崩落したり、膨らんで解体したりしたお城の石垣の石が置かれているのは、主に旧城域の6カ所だ。▽奉行丸▽催し広場▽本丸北側の市役所古京町別館跡地▽日本たばこ産業(JT)熊本支店跡地▽古城堀端公園の西側▽リブワーク藤崎台球場北側の三の丸公園。

 立ち入りが規制されている奉行丸以外の石置き場は、フェンスなどで囲まれているものの、その外側から見ることができる。石は一つ一つ形や色が違い、積みなおされると見えなくなる石の奥行き(控[ひかえ])の部分を観察できる貴重な機会だ。

 保管されている石はそのまま再利用できるものもあれば、補修が必要なものもある。熊本市の熊本城調査研究センターは補修が必要な石について、割れや亀裂の具合をみて、7パターンに分類。それぞれのパターンにおいて、四つある補修方法のうちどれを採用するかを検討している。

 補修方法は、(1)割れた石をエポキシ樹脂という接着剤を使って接着(2)ねじ山があるステンレス棒(直径1~1・6センチ)の「アンカーピン」を貫通させ、石と石を外から接合(3)アンカーピンよりも太い棒で、石と石を内部で接合(4)剥がれた石の表面や、ピンの穴を開けたことでくぼんだ部分を、石の粉を混ぜた特殊な材料で埋め合わせる-の四つ。例えば外側が剥がれたり、部分的に小さく割れたものは接着すれば済むが、1個の石が三つに割れてしまったものは、四つすべての方法を用いて補修することになる。

 「(積みなおしで)石が戻る場所によっても補修のやり方が違ってくる。例えば下の段の石は上の荷重がかかるため、少しの亀裂でもピンを入れて補修することもある」とセンターの嘉村哲也さん(33)。ただ「石は文化財。出来るだけ石に補修の手を入れないようにすることが前提」と話している。(飛松佐和子)

(2018年8月3日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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