「ナヘア」4日開幕 地元作家ら平和発信

 長崎原爆が投下された8月に地元作家らが連携し、平和を発信する複数のアート系イベントを長崎市で展開する「長崎平和アートプロジェクト(ナヘア)」(米村昭彦代表)は4日、松山町の爆心地公園で式典を行い開幕する。国内外の著名人らが絵付けした福島県の郷土玩具、起き上がり小法師(こぼし)を飾る中心イベント「長崎おきあがりこぼし展」など、31日までの会期中に全部で16の催しを繰り広げる。
 国内外の子どもたちが平和の絵を描いた大型キャンバスを屋外などに飾る「キッズゲルニカinながさき」は、爆心地公園内の下の川など3カ所に計17点。今回初展示となる立山防空壕(ごう)(立山1丁目)では7月29日、ウクライナからの作品1点を設置した。
 「チェルノブイリ報告会」は25日午後1時45分から。4~5月にかけ、ウクライナなどを訪れた県被爆者手帳友の会の井原東洋一会長が講演する。資料代500円。
 「ナガサキアートストリート」は店舗や公共施設、お寺など計26カ所に地元作家ら約40人が出品するプロジェクト。
 「長崎平和音楽祭」は11日午後2時から。来場者に茶を振る舞う「お茶会」は12日午前11時から。
 「長崎の鐘を鳴奏(ならそう)会」は、平和公園(松山町)で来園者と一緒に長崎の鐘を鳴らす。6~8日は原爆投下時刻の午前11時2分などに、9日は平和祈念式典終了後に行う。
 ほかに全国から寄せられた千羽鶴の再生画用紙を使った作品の展示、リボンや紙などを使った造形作品の「花レリーフ」展、地元作家の写真展など。
 各イベントの会場と期間は別表「ナヘアの主なイベント」に記載。問い合わせはナヘア事務局(電095・894・9970)。

防空壕横の壁面に設置された「キッズゲルニカ」の作品=長崎市、立山防空壕

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