目指すは世界の頂点 パラサーフィン・伊藤建史郎選手

障がい者サーフィンの世界一を目指す義足サーファー・伊藤建史郎選手は5年前、仕事中の事故で右足のひざから下を失った。

16歳の頃から続けてきたサーフィン。最初はもう出来ないと思っていた。突然のことで自暴自棄になりそうだったが、ある日病院のベッドで、自分と同じように右足を失った海外のプロサーファーが義足でサーフィンをしている動画を見つけて一念発起。

当時の日本では海で使用できる義足はなじみがなく、全てが手探り状態だった。医者には「サーフィンなんて何を言っているんだ!」と言われた。それでも義足を作る会社を複数訪ね、ついに競技が可能な義足を手に入れた。

そして、2017年の障がい者サーフィンの世界大会で見事3位を獲得。2020年東京パラリンピックで障がい者サーフィンは競技にこそならなかったが、いつかパラリンピックで正式競技になった時、表彰台の一番高い場所に上がることを夢見ている。心配をかけてしまった家族のために、そして自分と同じような境遇になった人たちの希望となるために、伊藤選手は日々邁進する。

 


伊藤建史郎選手 (パラサーフィン)

伊藤建史郎(いとう・けんじろう)

1977年5月22日生まれ 41歳 東京都出身 TEAM POSITIVE所属。2013年仕事中に事故に遭い右足ひざ下を切断。

2016年ワールドアダプティブサーフィンチャンピオンシップ(障がい者サーフィン世界選手権)4位、2017年3位。目標はパラリンピックで金メダル。世界で一番になること。

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