〈八戸三社大祭〉“兄弟タッグ”で渾身の一作 賣市附祭山車組

賣市附祭山車組を兄弟でけん引してきた久慈洋輔さん(手前)と孝輔さん=3日、八戸市

 賣市附祭山車組は、最高責任者である委員長の久慈洋輔さん(46)と制作責任者で弟の孝輔さん(38)が3年前から"兄弟タッグ"を組み、山車組をけん引してきた。洋輔さんは来年以降も山車制作に携わるが、今年で委員長が任期満了となり、最前線からは退く。孝輔さんはこれまでの兄への感謝を込め、渾身(こんしん)の一作「幻想児雷也豪傑譚」を完成させた。3日の「お還り」では、誇らしげに山車を引っ張る兄弟の笑顔が光った。

 父の明夫さんは山車制作者で、2人は幼い頃から山車小屋に通い、30歳までには組の中心になっていた。3年前からは運行と山車制作の責任者として、大勢を感動させる山車作りを目指してきた。

 しかし、今年は制作段階で、山車の仕掛けが動かなくなるトラブルに見舞われた。制作責任者の孝輔さんは兄から「見た目よりも安全に運行することが重要だ」と助言を受け、仕掛けの調整に多くの時間と労力を費やした。その分、飾りは後回しになったが、孝輔さんは「助言には兄の誠実さがにじんでいた」と感謝した。

 洋輔さんは「責任感の強い孝輔なら、山車作りを任せても大丈夫。来年以降は顧問として応援していく」と、ずっと弟を支えていくつもりだ。

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