長崎で「詩の夕べ」 平和祈り自作の詩 原爆や原発事故テーマ

 長崎原爆平和祈念「第24回詩の夕べ」が7月27日、長崎市興善町の市立図書館新興善メモリアルホールであった。市民ら約10人が参加し、それぞれゆかりの詩人の作品や自作の詩を朗読。原爆や平和、現代社会の問題、言葉の力などについて考えた。
 同市出身で被爆2世の詩人、本村俊弘さん(66)=埼玉県=らが主宰し、毎年夏に開催。長崎の被爆詩人山田かんの詩「同窓会」は妻和子さん(84)=諫早市=が、デイビッド・クリーガー核時代平和財団会長の詩「岐路の詩」は翻訳した結城文さん(84)=東京都=が、それぞれ朗読した。福島第1原発事故をテーマとした詩も読まれた。
 本村さんは「朗読によって詩は1人のものから解放され、共感する時間を共有できる。長崎での文化的発信の積み重ねは次の世代へのメッセージとなる」と語った。

結城さん(中央)の詩の朗読を聞く参加者=長崎市興善町、市立図書館新興善メモリアルホール

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