ホランドがナショナルズと契約合意へ 移籍情報まとめ

7月31日(現地時間)の「ノン・ウエーバー・トレード・デッドライン」を過ぎてもメジャーリーグの移籍市場の動きは止まらない。なぜなら、8月31日(現地時間)までに獲得した選手はポストシーズンのロースターに登録可能であり、「ノン・ウエーバー・トレード・デッドライン」後もウエーバーを介したトレードは可能であるからだ。日本時間8月6日にはベテラン投手数名の新天地が決定。ここではそれらの情報を整理する。

カージナルスはウエーバー経由でパドレスからタイソン・ロスを獲得した。ロスはメジャー通算41勝の実績を誇る31歳の右腕であり、今季は22試合に先発して6勝9敗、防御率4.45をマーク。7月に5先発で防御率8.87と調子を崩し、成績を大きく悪化させてしまったが、実績の少ない若手投手が先発ローテーションの大部分を占めるという状況のなかで、先発ローテーションに経験や実績をもたらすとともに、イニング・イーターとしての役割も期待されているようだ。

同じくウエーバーでパドレスからジョーダン・ライルズを獲得したのはブリュワーズ。今季のライルズは先発で8試合に登板して防御率4.79、リリーフで16試合に登板して防御率3.33をマークしており、ブリュワーズはリリーバーとしての起用を考えているという。複数イニングに跨るロングリリーフも可能なため、ポストシーズン争いを続けるブリュワーズにとって貴重な戦力となりそうだ。

また、アスレチックスはインターナショナル・ボーナスプールとの交換でナショナルズからショーン・ケリーと金銭を獲得した。ケリーは日本時間8月1日のメッツ戦で24点リードの9回表に登板し、オースティン・ジャクソンに本塁打を浴びるなど3失点。グローブを投げ捨てるなどの行為が球団から問題視され、翌2日にDFAとなっていた。今季は35試合に登板して防御率3.34、WHIP0.96と上々の成績を残しており、精神面さえしっかりコントロールできれば、4年ぶりのポストシーズン進出を目指すアスレチックスにとって大きな戦力となることは間違いない。

そして、ケリーをアスレチックスへ放出したナショナルズは、先日カージナルスを解雇されたグレッグ・ホランドと契約合意に達したことが報じられている。ロッキーズでプレイした昨季は41セーブをマークして最多セーブのタイトルを手にしたホランドだが、カージナルスに加入した今季は32試合に登板して防御率7.92と大乱調。一時は復調の兆しを見せたものの、7月は防御率10.29、被打率.353とめった打ちを食らい、カージナルスはDFA→解雇を決断した。ナショナルズはブルペンからケリーが抜け、ショーン・ドゥーリトルが故障離脱中という状況であり、ホランドには彼らの穴を埋める働きを期待していることだろう。実績は申し分ないだけに、復活なるか注目したい。

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