伊藤忠丸紅鉄鋼、北米で建材事業強化 メタルラス、加社をグループ化

 伊藤忠丸紅鉄鋼は6日、米国現地法人(MISA)が75%出資するクラークウエスタン・ディートリッヒ・ビルディング・システム社(CDBS社)が、カナダの下地材メーカー「ストラクタワイヤ社」の株式50%を取得したと発表した。CDBS社は今回の出資により、下地材に金網製品が用いられるほとんどの建材分野の需要に応えられるようになることから、米国を中心に北米での建材事業のさらなる拡充を図る。

 CDBS社は住宅・非住宅建築用の薄板鋼製枠と周辺・付属製品を取り扱う業界トップメーカー。米国中東部のオハイオ州に本社を置き、同南部のテキサス州ダラスなど全米に計14カ所の工場を展開する。米国の住宅・非住宅建築の堅調な伸びと前身会社の統合効果により、業績も順調に伸びているという。

 ストラクタワイヤ社はカナダ西部のバンクーバーに本社と工場を構え、同国内のほか米国の西海岸地域やテキサス州など南部市場を主な市場とする。CDBS社は1日付(現地時間)で投資を実行した。取得価額は非公表。

 CDBS社は今回のグループ化によりコンクリート支柱や外壁、内壁の下地材に用いる高性能溶接メタルラス製品群を取扱品種に追加。競合他社と一層の差別化を図り、米国の建材市場でさらなる収益基盤強化を図る。

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