三浦マラソン不適切支出、700~800万円 書類破棄も

 「三浦国際市民マラソン」の実行委員会事務局で使途不明金があった問題で、架空発注などによる不適切な支出が少なくとも700~800万円に上ることが7日、分かった。また背任容疑で刑事告発された元事務局長で元市営業開発課長の50代の男性=病気休職中=による部下への口止めや、関係書類やデータの破棄など隠ぺい行為があったことも明らかになった。

 同日開かれた市議会全員協議会で、吉田英男市長らが報告した。

 市長は不正が長く発覚しなかった原因について、(1)外部業者への現金払いを悪用された(2)同課長の上司に当たる市経済部長に、事務局をチェックするなどの権限がなかった(3)日常的に男性による部下へのパワハラがあった-ことを列挙。パワハラについては「部下は精神的負担を相当受けていた」と明かした。

 市長は今後について「告発結果を踏まえ、私的流用など違法な使用が認められれば、相当金額の返還を求める法的措置を検討する」とした。

三浦国際市民マラソン実行委員会事務局での不祥事について報告などがあった市議会全員協議会=三浦市役所

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