佐久間特殊鋼、児童保育事業を拡大 保育所新設、来春運用開始へ

 大手特殊鋼流通、佐久間特殊鋼(本社・名古屋市緑区、社長・佐久間貞介氏)は、CSR(企業の社会的責任)活動の一環として進める児童保育事業を拡大する。敷地内に3~5歳児を対象とした新たな企業主導型保育施設を建設し、来年春から運用を開始。児童の対象年齢、定員を広げ3~5歳児を受け入れる体制を整え、事業の充実と拡大を狙う。

 同社は名古屋市が推進する待機児童解消への取り組みに賛同し、17年に0~2歳児用を対象とする企業主導型保育施設、と並行して英語による教育を行う保育施設「SukuSuku English Preschool浦里」を開園した。

 一方、現在市内の保育所は3歳以上の未就学児の定員数が0~2歳児より少なく、3~5歳児対象の保育所不足が深刻化している。同社の0~2歳児を対象とした保育施設に通っている保護者様からの要望も発端となり、新たな保育所の設置を決めた。

 新施設「SukuSuku Nursery School Anju」は現在佐久間特殊鋼の社員用駐車場として活用する300平方メートルの用地に建設。建屋(延床250平方メートル)は既存の保育施設も手掛けた空間デザイナーの柴田達志氏がデザインし、来年4月の運用開始を目指す。

 企業主導型保育事業の運営に際しては、国の認可を得て系列会社「あんじゅ」が企画運営する。今回の保育園増設に伴い、0~5歳までの未就学児全般への対応が可能となる。これまで培った手厚い日本の保育「しつけ」や食育、英語教育などのノウハウを生かしながら質の高い教育を展開したい考えだ。

 今後、佐久間特殊鋼は保育・教育事業のさらなる拡大も積極的に検討する方針。

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