観光農園「のんびり山」オープン ブルーベリー収穫楽しんで

 長崎県諫早市小長井町田原の山あいにブルーベリー観光農園「のんびり山」がオープンした。近くの古民家を改築したレスト(休憩)スペースも備え、来場者との交流の場になっている。樹木に囲まれた約4千平方メートルの畑で甘い実を味わいながら穏やかな時間が楽しめる。
 開設したのは、長崎市出身の森山誠さん(39)と長野県出身の夏美さん(36)夫妻。東京で結婚後、2012年、長崎市へ帰郷。その後、小長井町のブルーベリー農家が後継者を捜していることを知り、昨年春、借り受けた。現在、佐賀県太良町に住みながら小長井町の農園を営んでいる。
 「のんびり山」という名前は、夏美さんが山歩き記を掲載したブログのタイトルに由来。同町との縁はなかったが、「以前から生産者にあこがれていた。山の上から見える有明海や自然が目指す事業のイメージに合った」と誠さん。
 初めてのブルーベリー栽培。剪定(せんてい)の専門家の元に足を運びながら独学で習得した。改築した古民家は木の雰囲気があふれ、麦わらを使ったフィンランドの伝統工芸品「ヒンメリ」を展示。ブルーベリーの収穫期を終えたら、ワークショップやギャラリー、ライブを開く予定。
 「過疎地でのビジネスモデルを確立したい」と誠さん。夏美さんは「温かな人たちに囲まれ、感謝している」と話す。
 収穫は8月30日まで(午前10時~午後6時)。入園料は大人1500円、小中学生800円、小学生未満無料(予約制)。持ち帰りは400グラム800円。電話0957・34・3601、ホームページ(www.nonbiriyama.com)。

濃い紫色に実ったブルーベリー
古民家を改修したレストスペースで出迎える森山さん夫妻=諫早市小長井町

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