長雨や高温…室蘭市内のスーパーで野菜高騰

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 道内で長雨や高温が続いた影響で、室蘭市公設地方卸売市場では野菜全般が高騰している。同市場・丸果室蘭青果によると、生育不良で出荷量が減少し「馬鈴薯(ばれいしょ)以外は品薄状態」。小売各店では販売価格が1・5~2倍に跳ね上がり、買い控えを防ぐために小分けに販売するなど対応している。飲食店や消費者はメニューや献立を工夫しており、市民生活に影響が出ている。

 西胆振を中心に道産野菜を取り扱う同市場では7月以降、ダイコンやニンジン、ハクサイ、キャベツ、ホウレンソウ、キュウリ、ピーマンなど全般的に高騰。卸売価格は前年同期比で「全体的に1キログラム当たり50~70円高い」という。「7月、8月は道産野菜の最盛期だが、平年の2割しか採れていないものもある」と現状を語る。今後の見通しとして「天候次第だが、8月いっぱいは高値が続くのでは」と予測している。

 市内の小売各店は、平年だと単価が安いこの時季に価格転嫁せざるを得ない状況に頭を悩ませている。「原価販売している野菜もある」と話すのは母恋北町のアルファマート母恋店(笠羽隆史店長)。1玉を2分の1カットにしたキャベツが売れているほか「安いモヤシを代用する人が増えた。売り切れることもしばしばです」と動向を語る。

 中島本町のスーパーアークス中島店(佐野健二店長)はホウレンソウやキャベツ、ハクサイ、ダイコンを2分の1~4分の1に小分けして販売。袋入りのカット野菜やモヤシ、トウミョウ、カイワレ、キノコなど「価格が安定している野菜を買う人が多い」という。

 家族4人で暮らす本輪西町の主婦、鈴木麻紀さん(44)は「ホウレンソウの代わりにモヤシのおひたしにしたり、キャベツは半玉を買っている」と家計をやりくりする。中央町の飲食店、ダイニング・riffの滝口葉子代表は「シーザーサラダにホウレンソウが使えず、サニーレタスやケールなど、ほかの野菜で補っている」と話していた。(成田真梨子)

7月の室蘭地方、日照時間が平年の6割

 室蘭地方気象台によると、7月の胆振地方の天気は、日照時間が前線の影響で胆振全域で少なく、室蘭では80・1時間(平年値128時間)。1923年(大正12年)の観測開始以来5番目に短く、平年の63%とかなり少ない値となった。伊達では118・1時間で2008年(平成20年)の観測開始以来3番目に短かった。平均気温は高く、降水量は平年並みか多かったが、農家にとっては農作物の生育が遅れる厳しい夏になった。

 1~4日は停滞前線が北海道にかかり、5日には台風7号から変わった温帯低気圧が北海道付近を通過した影響で、森野で100・5ミリ(平年8・2ミリ)を記録するなど、上旬は胆振地方全域で降水量が多かった。気温は中旬から下旬にかけて、移動性高気圧や気圧の谷の影響で高く、31日に大滝で30・2度で、胆振地方で今季初の真夏日となった。

 同気象台によると、今月7日から向こう1週間は、前線や湿った空気の影響により曇りの日が多く、週の前半は雨の降る所がある見込み。後半は高気圧に覆われて晴れる所があり、太平洋側で中ごろに台風13号の影響を受ける恐れがあると予想している。(鈴木直人)

【写真=野菜の出荷量減少で価格が高騰している室蘭市内のスーパー】