ハートレー「多くを学び、ずっと強くなった」と後半戦のパフォーマンスに自信

 トロロッソ・ホンダF1のブレンドン・ハートレーは、今シーズン終了時点でチームから放出されるだろうという周囲の憶測が絶えないなかで、自分ではF1で戦う自信がついてきたと語っている。

 ハートレーは、トロロッソからの突然のオファーを受け入れ、2017年のアメリカGPでF1にデビューした。そして2018年シーズンはチームとフルシーズン契約を結んで参戦している。

 しかしこれまでのところ、トップ10に入れたのは第4戦アゼルバイジャンGPと第11戦ドイツGPのわずか2度で、成績ではチームメイトであるピエール・ガスリーの後塵を拝している。

 今シーズンの始めには、早ければ夏頃にランド・ノリスがハートレーに取って代わるのではないかという噂もあった。しかしハートレー自身は、少なくとも当面は自分の地位はゆるがないと考えている。

 ハートレーは今週、以下のように語った。「シーズン開幕当初はいろいろな噂も耳にしたし、多少のプレッシャーも感じていたけど、今は精神的に良い状態にある」

「それらをくぐり抜けてきたことで、ずっと強くなった気がするよ。さまざまなことを、以前よりも良く見通せるようになった。多くを学んだんだ」

「最初のうちは苦しかった。ミスもいくつか犯したけれど、それらのミスを自分の糧にしようとしてきた」

「だけど、最近の4、5レースは全体を自分で把握できている気がする。それがポイントには結びついていないけどね」

■前戦ハンガリーで11位、惜しくも入賞を逃したハートレー

 前戦のハンガリーGPでハートレーは11位に終わり、またもぎりぎりのところでポイント獲得のチャンスを逃がした。

「ポイントを獲れずにがっかりしている。週末全体を通じて力強いパフォーマンスは示せたと思う。だけど、時にレースというのはそういうこともある」

「レース展開がうまく運ばず、僕はポイントを獲得できなかった。レース前半を通して、硬い方のタイヤを履いていた(カルロス・)サインツJr.の後ろで僕は身動きが取れなかった」

「その後(ニコ・)ヒュルケンベルグに合わせて行ったピットストップのタイミングは早過ぎたし、履き替えたミディアムタイヤのパフォーマンスもあまりいいとはいえなかった」

「自分ではミスは犯さなかったし、良いスタートを決めたのに、残念ながらそれをポイントのかたちで示せなかった」

「この5、6戦、自分にとって課題だったミスを犯さない走りが、今回はできたと思う」

 そのままハンガロリンクで第2回F1インシーズンテストに参加したハートレーは、夏休みに入る前にピレリタイヤのテスト走行を行った。

 ハートレーは、自分がF1で生き延びる現実的なチャンスを得たければ、夏休み明けの第13戦ベルギーGPと第14戦イタリアGPでこれまでよりも上位の成績を残し、大躍進と言えるパフォーマンスを示さなければいけないということは強く認識している。

「明るい見通しもある。向上した部分もあれば、逆の部分もあるよ。今シーズン前半戦のなかでも、最後の数レースでは自分は強かったと感じている。ただ、運が常に味方していたわけではないけどね」

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