大綱、高作業効率ワイヤロープ交換機開発 クレーン業者などへ拡販

 ワイヤロープ流通加工の最大手、大綱(本社・大阪市港区、社長・繁野光一氏)はこのほど、ワイヤロープ交換機「WIRE ROLLER(ワイヤローラー)」を開発し、販売を開始した。

 ワイヤロープ用木製ドラムの下に設置するワイヤローラーは、ワイヤロープの巻取りおよび送り出しを機械操作で自在に行うことが可能。木製ドラムのサイズはツバ径800~1250ミリメートルまで、ワイヤロープの重量は最大3トンまで対応している。巻取りおよび送り出し速度の段階調整が可能なだけでなく、高い防水性を持ち、2トントラックの荷台に積載できるコンパクトサイズ。また、ドラムの飛び出しを制止する機能や、メンテナンス作業も容易に行えるなどの特徴を持つ。繁野社長は「従来製品と比べ、人も時間もコストも削減でき、作業効率が向上する」と話す。

 大綱はユーザーからの要望を受け、ワイヤローラーの開発を約2年前から実施。クレーンが使用される現場などでテストを行い、改良を重ねた。既に、クレーン業者などから20台程度の引き合いがあり、同社は2年以内にワイヤローラーを100台販売する予定だ。そのほか、ワイヤローラーの動画を同社ホームページで公開する予定。また、ドラムの飛び出し防止などの仕様について、実用新案を申請中。

© 株式会社鉄鋼新聞社