安達謙蔵旧居、復旧へ 国文化財めざす 熊本市が方針

三賢堂敷地内の備於斎(左)と原泉荘(右上の屋根)=熊本市西区

 熊本市は8日、西区島崎の三賢堂敷地内にある安達謙蔵(1864~1948年)の旧居「原泉荘[げんせんそう]」と書斎「備於斎[びおうさい]」について、歴史的価値を保ちながら復旧する方針を示した。ともに熊本地震で被災していた。2019年度に工事に入る予定。現在は文化財の指定を受けていないが、将来的に国登録有形文化財を目指す。

 いずれも木造で原泉荘は2階建て、備於斎は平屋。市によると被害は比較的少なかったが、壁の損傷などが確認された。専門家の意見を聞く委員会が8日あり、委員らは「基礎にコンクリートが使われるなど、木造建築の仕組みが変わるころに試行錯誤して作っている。十分な価値がある」「この時期の建物はあまり残っておらず、慎重に保存すべきだ」と指摘した。

 安達は「選挙の神様」と呼ばれた政治家。三賢堂は、安達が精神修養のために設けた。旧居や書斎は昭和初期の建物とされるが、築年は不明。安達の死後、施設は熊本市に寄贈された。

 市は、建物が傾いたり、柱が割れたりした明治天皇小島行在所[あんざいしょ](西区小島、市指定有形文化財)についても、19年度に復旧工事に入るとしている。(中原功一朗)

(2018年8月9日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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