【MLB】前田健太、世界一へセットアッパー抜擢も 地元紙推薦「ドジャースに必要」

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

昨年ポストシーズンで2勝&防御率0.84「安定感のあるセットアッパー」

 ナ・リーグ西地区でダイヤモンドバックスと熾烈な首位争いを繰り広げるドジャース。7月末のトレード期限前には最大の目玉選手だったマニー・マチャドをオリオールズから、ブライアン・ドージャーをツインズから獲得し、6年連続地区優勝&30年ぶりのワールドシリーズ制覇の機運が高まりつつある。そんな中、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」では、早くもポストシーズン進出後のロースターを予想する記事が掲載された。

 執筆したのは同紙コラムニストのヒューストン・ミッチェル記者。「気が早すぎるかもしれないが、可能性としてあり得るプレーオフでのロースター考察」とのタイトルで、前田健太投手の起用法についても言及している。

 前田は今季ここまで21試合登板し、7勝7敗、防御率3.73。今季から握りを変えたチェンジアップを武器に103回2/3で123Kと高い奪三振奪取能力を見せている。そんな右腕のポストシーズンで予想される起用法について、ミッチェル記者は「マエダは昨ポストシーズンにブルペンから非常に素晴らしい投球をしたため、ドジャースに必要な安定感のあるセットアッパーとして登板することになり得ると、私は考えている」と考察。昨年のポストシーズンでは9試合に救援登板し、2勝0敗、防御率0.84の活躍で、同記者は抜群の安定感を見せた右腕にセットアッパーとしての役割を期待している。

 先発投手には絶対エースのクレイトン・カーショーをはじめ、リッチ・ヒル、アレックス・ウッドに“太鼓判”。残る1枠について、現状では将来のエース候補と期待されるウォーカー・ビューラー、今季中継ぎから先発に回り8勝(3敗)を挙げているロス・ストリップリングの争いとしたが、「柳賢振が復帰してから好投した場合、ビューラーとストリップリングを(先発枠から)引きずりおろす可能性もある」と予想している。

 前田は前半戦最終戦となる本拠地エンゼルス戦で同点の7回2死一、二塁のピンチで救援登板。アップトンの死球で満塁としたものの、キンズラーをスライダーで空振り三振に斬った。その試合後、前田は「監督からは『(登板は)勝っている時の(試合)後半しかない』と言われていた」とロバーツ監督から絶大な信頼を受けていることを明かしていた。

 リーグトップタイ32セーブの守護神・ジャンセンがいるとはいえ、ここまでチームの救援防御率3.80はメジャー12位。ポストシーズンへ向けたブルペン陣の整備はチームの課題となるはずだ。悲願の世界一へ、再び前田健太がセットアッパーに抜擢されるのか注目だ。(Full-Count編集部)

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