学校に「根本的な原因」と指摘 新潟工高いじめ自殺問題で第三者委が調査報告書案

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 いじめの被害を訴えていた県立新潟工業高校1年の男子生徒=当時(15)=が2016年11月に自殺した問題で、県教育委員会の第三者委員会が、生徒から相談を受けながら学校側が適切な措置を取らなかったことが自殺の「根本的な原因」とする調査報告書案をまとめたことが10日、分かった。担任や学校への期待が裏切られ、絶望感が強まったと指摘した。会長の梅野正信・上越教育大副学長らと同日に県庁で面会し、説明を受けた遺族が明らかにした。

 面会は非公開で約2時間半行われた。男子生徒の父親の佐々木正さん(46)=新潟市=によると、報告書案では、16年9月からあだ名や悪口などによるいじめを受けていたと認定した。さらに、男子生徒はいじめ被害を担任に相談したが、学校はいじめを認知した際の委員会を開催しないなど、学校の行動計画などに示された対応が適切に行われなかったことを指摘。担任や学校への期待が裏切られ、絶望感が強まったことが「自殺に最も影響を与えたと考えられる」とした。

 また、学校が保護者に連絡しなかったことについても「情報を共有する機会を設けなかった」と問題視した。

 再発防止に向けた提言として、最悪の事態となる可能性を想定し学校として組織的な対応を取ることや、保護者との情報共有、被害生徒を徹底して守ることなどを挙げた。

 佐々木さんは面会後、新潟日報社の取材に「しっかりと検証がなされた報告書案だった。ただ、結論が出たとしても、息子も私も気持ちが安らぐわけではない」とし、提言が守られるように第三者委として県教委を厳しく監視するよう求めた。

 梅野会長は取材に「報告書案の内容について説明した」と話したが、詳細は明かさなかった。

 第三者委は教育専門家や弁護士、医師など外部の有識者で構成し、16年12月に調査を開始。教員や生徒、遺族の聞き取りなどを進めていた。