【ソフトボール】先を見据えた結果の黒星、日本・宇津木監督「上野以外の投手を作らないと」

日本代表・宇津木麗華監督(中央)【写真:荒川祐史】

2020年東京五輪を念頭に、絶対エースを登板させず

 地元で2大会ぶりの世界一を目指す日本は11日、宿敵アメリカを相手に痛い星を落とした。第16回世界女子ソフトボール選手権準決勝で、アメリカと8戦全勝対決に臨んだ日本は、本塁打2本と守備のミスで3点差を追いつかれ、タイブレーク方式の延長8回に3-4で敗れた。

 初回、山本優(ビックカメラ高崎)の今大会6本目となる2ランで先制すると、奪三振マシーンの左腕アボットに6安打を浴びせ、3回まで3点とリードを広げた。だが、4回以降は日本ソフトボールリーグの豊田自動織機で活躍する3番手リケッツに抑えられ、無得点だった。

 日本は“世界のエース”上野由岐子(ビックカメラ高崎)ではなく、藤田倭(太陽誘電)に先発マウンドを託した。この決定について宇津木麗華監督は「上野を投げさせれば勝っていたかもしれないが、上野以外の投手を作らないと2020年にはつながらない。上野がいないと思って頑張ってほしいと言った」と思いを語った。

 3回に8番のムンロ、5回には9番のスチュワートに一発を浴びた藤田は「甘い球だったが、パワーもあり強さを感じた。でも、これで終わりではない。もしリベンジのチャンスがあれば、120パーセントの力を発揮できるように準備したい」とした。

 日本は12日行われるカナダとの3位決定戦で勝利すれば、同日に行われる決勝でアメリカと再戦する。(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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