あるぞ、森保監督の日本代表入り!いま注目すべき「6人のウィングバック」

日本代表の新指揮官に就任した森保一氏。サンフレッチェ広島時代には3バックを採用してJリーグ連覇を成し遂げたこともあり、今後はウィングバックが重要な役割を担う可能性もある。

ここでは、今後注目度が増しそうなウィングバック、サイドバックたちを取り上げる。

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安西 幸輝(鹿島アントラーズ)

常勝・鹿島アントラーズで4月から左サイドバックのレギュラーを獲得している安西幸輝。

今シーズン加入したばかりの23歳だが、下部組織時代からプレーを見守ってきた古巣・東京ヴェルディのファンにとっては当然という感じかもしれない。それだけ彼が東京V時代に見せていたプレーは強烈だった。

2014年に現在J1クラブから注目されている畠中槙之輔らとともにトップへ昇格。当時からスピードに乗ったオーバーラップを持ち味としており、それを単発ではなく繰り返すことができる驚異的なスタミナの持ち主だった。

そこに、ボールを運ぶ力、さらには試合終盤でも精度が落ちないキック精度を兼ね備え、2017シーズンの東京Vではミゲル・アンヘル・ロティーナ監督のもと、“戦術”といっても過言ではないほどの存在感を発揮。チームを5位へと導いている。

サイドならDFからウィングまで、左右どちらでもプレーできる地力の高さ。森保監督にとっても気になる選手に違いない。

関根 貴大(シント=トロイデン)

ペトロヴィッチ時代の浦和で絶対的なレギュラーとして活躍したドリブラー。

中学生の頃から浦和の下部組織に所属し、2014年の無観客試合でデビュー。翌年にポジションを奪取すると、2016年には20歳にしてJリーグの優秀選手賞を、2017年7月の広島戦では5人抜きのドリブルでゴールを記録し、その年の最優秀ゴール賞を受賞した。

その実績を引っさげ、昨夏ドイツ2部のインゴルシュタットへ電撃移籍するが、ここで初めて壁にぶつかる。環境の変化に順応できず、公式戦でわずか2試合に留まったのだ。

結局わずか1シーズンで退団し、今季、DMMが保有するベルギーのシント・トロイデンへ移籍したものの、ここまで日本人選手の中で唯一出番がない。

いままさに苦悩のさなかにあるが、3バックというシステムを考えた場合、彼もまた貴重な存在になるだろう。

柏 好文(サンフレッチェ広島)

現在Jリーグで首位を快走する広島において、パトリックと共にチームの攻撃をけん引しているのが柏だ。

山梨の韮崎高校、国士舘を経て、2010年に地元のヴァンフォーレ甲府へと加入。チームはJ1とJ2を行き来したがここで評価を高め広島へ。左右両サイドが可能な彼は森保体制のウィングバックで重用され、2015年のJ1制覇に大きく貢献した。

彼の真骨頂はなんといっても対面での圧倒的な勝率を誇るドリブル。縦よし、切り込んでよしとアイディアが豊富で、最近は切れ込んでからのシュート精度に磨きをかけており、特に左サイドで持ち味を発揮している。

今季は甲府時代の恩師でもある城福監督のもと4バックでの左MFを任されているが、彼がより効力を発揮するのはウィングバックだろう。

小川 大貴(ジュビロ磐田)

ジュビロ磐田の小川といえば、大器として期待される東京五輪世代のストライカー、小川航基が有名。ただ、実は「もう一人の小川」、小川大貴も目が離せない存在だ。

ACNジュビロ沼津(現アスルクラロ沼津)のU-15からジュビロ磐田U-18、明治大学を経て、2014年に加入した26歳。

プロ入り後、大怪我を負ったこともありなかなか出場機会を得ることができなかったが、昨シーズンにブレイク。引き続き、今シーズンも両サイドのウィングバックとして活躍している。

両足を遜色なく使えるほか、スピードや対人守備にも定評があり、今年4月には強烈なミドルシュートで待望のJ初ゴールも記録している。

明治大出身のサイドバックといえば、長友佑都(ガラタサライ)、室屋成(FC東京)などタレント揃い。現状のパフォーマンスを続けていけば小川が森保監督の目に留まる可能性もありそうだ。

翁長 聖(V・ファーレン長崎)

帝京第三高ではインターハイで優秀選手に輝き、中央大学を経て2017年にJ2のV・ファーレン長崎へ加入した翁長。

1年目から左ウィングバックのポジションを掴み昇格に貢献。左右のサイドをこなし、昇格後のJ1でも主力としてプレーしている。

小さい頃は右利きだったが、バレーボールをプレーしていた両親の「スポーツは左利きの方が有利だから」という教えで左右両利きになった。そこから繰り出す正確なクロスに定評があり、また、地味に空中戦にも強く守備もきっちりこなせる。

室屋 成(FC東京)

柴崎岳を輩出した青森山田高校の出身で、明治大に在学したことから“長友二世”と呼ばれるサイドバック。

世代別の日本代表では常に第一線として活躍、2011年U-17ワールドカップでは8強に、2016年のU-22アジア選手権ではMVP級の働きでチームを優勝に導き、リオ五輪代表のメンバーにも選出された。

彼の武器は北国と高校サッカーで培った圧倒的な走力とスタミナ。しかし足元の技術も非常に高く、両足を遜色なく使えることから、左右両サイドでプレーできる。

プロ入り後は守備面で課題が露呈しやや苦しんでいるが、ウィングバックであれば長所である攻撃能力が生きるはずだ。

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