住宅街の先に潜むマンションの一室に、艶やかな大人だけが集うフレンチがあった

階段の先にある、住宅街の片隅。一見すると、こんなところに店があるとは思えない。

しかしながら味わい、雰囲気、サービス……すべてにおいて"非日常"が計算された店がある。

青山だからこそ実現できたこの空間は、ふたりきりのデートに最適な桃源郷なのである。

不安要素が魅力になる絶品魚介フレンチでセンスを魅せる! 『アビス』

青山と西麻布をつなぐ外苑西通りから1本入った路地裏。

ひっきりなしに車が行き交う、外苑西通りの喧騒が嘘のように静かなその路地をさらに進む。

「こんなところに、本当にお店なんてあるの…?」

そんないぶかしげな言葉が聞こえてきそうな雰囲気の中で、街灯がほの明るくともる階段を上っていくと…。

マンションの外観には店名と店のテーマでもある魚があしらわれている。魚が向く方に沿って歩くとエントランスが現れる

タクシーでは乗り付けられない、閑静な住宅街のマンションに、ここ『アビス』はある。

辿り着くまでの不安から解き放たれ、目の前に広がる"非日常感"に、訪れた人の気分は自ずと高揚してしまう

店内は青と濃紺を基調にした、落ち着きと気品を感じられる空間が広がっている。

そこはまさに店名が意味する"深海"にいるかのよう。

ネイビーを基調とした上質でクールな空間だからこそ、料理の彩りや温かみ、そして目黒さんが手がけるアーティスティックな盛り付けがいっそう心に残るのだ

「レストランでは普段出合えない"非日常"が大切。料理だけでなく、雰囲気からそれを演出することを考えています」と語るオーナーシェフ・目黒浩太郎さんの考えにピッタリだ。

メイン「アオハタ、スープ ド ポワソン、ヒヨコ豆、ジロール」。ポワレしたアオハタの香ばしさと魚介の香りが豊かなソースが絶妙

提供される料理は魚を使ったモダンフレンチで、もちろん皿の上にも非日常を演出。

厳選して仕入れる季節の食材を使った既視感なきフレンチは、火入れ、味と香りの重なりが繊細で、盛り付ける器の色合いも含め、鮮やかに提供されるのだ。

食材の食感の組み合わせ、味わいの重なりに驚かされる前菜「アジ、アメリカンチェリーのピクルス、レモンタイムクランブル」

フルーツの酸味とわらび餅が涼を運ぶデセール「パッションフルーツ、マンゴー、わらび餅、ココナッツ」

料理はすべてコース料理¥9,800から。魚をメインにしているので重たすぎず、女性でも最後まで心おきなく楽しめる点もポイントが高い。

暗闇の階段、マンションの一室、前衛的な料理の数々……最初は不安に思っていてもディナーが終わばそれらすべてが好感に変わる。

この青山と美食を熟知する大人しか知り得ない究極の隠れ家で、ギャップの妙技をぜひ試してほしい。

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