渡辺渾身スパート 2百平頂点

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【男子200メートル平泳ぎ決勝】2分7秒75の大会新記録で優勝した渡辺一平=東京辰巳国際水泳場

 水泳のパンパシフィック選手権第4日は12日、東京辰巳国際水泳場で行われ、競泳男子200メートル平泳ぎで世界記録保持者の渡辺一平(佐伯鶴城高|早大)が2分7秒75の大会新記録で金メダルを獲得した。小関也朱篤(ミキハウス)は2分8秒25の4位。

 男子200メートル背泳ぎは入江陵介(イトマン東進)が1分55秒12で2位に入り、100メートルに続いて今大会二つ目の銀メダルを獲得した。

 400メートルメドレーリレーの男子で日本(入江、小関、小堀、中村)が3分30秒25で2位に食い込んだ。女子は日本(酒井、青木玲、池江、青木智)が3分55秒03の日本新記録で3位となった。

 女子200メートル平泳ぎは鈴木聡美(ミキハウス)が2分22秒22で3位に入った。青木玲緒樹(ミキハウス)は4位だった。女子50メートル自由形の18歳、池江璃花子(ルネサンス)は24秒60の6位で表彰台を逃した。

 今大会から実施の国別対抗戦は米国が447・5点で優勝し、日本は318点で3位だった。

 上位が横一線で迎えた最後のターン。男子200メートル平泳ぎの渡辺は「目をつぶっていた」と言う。自身に集中して渾身(こんしん)のラストスパートをかけ、トップでタッチ板をたたいた。ここ一番で意地を見せた世界記録保持者は「とてもうれしい。次につながる」と高揚感を隠せなかった。

 「自分の泳ぎに徹する」というテーマをきっちり実践した。落ち着いてストロークを刻み、前半は1分1秒台と及第点のタイムで折り返した。後半も小関らライバルに目をくれず、泳ぎ切った。

 昨年1月に世界記録を出してから自己ベストを更新できておらず「壁にぶち当たっている」と認める。自分より速い記録を持つ選手もいなくなり、目標を見失いつつあった。悩んだ男が至った結論は、他の選手を意識しないこと。「必ず周りを見て泳いでいた」というスイマーが新たなスタイルで泳ぐようになった。

 状態が万全でなかったため予選を抑えて決勝に体力を温存した。世界記録樹立で速さを証明し、勝負強さも身に付けつつある。地元の大歓声を気持ちよさそうに浴び「2年後はこの雰囲気の中で世界記録を更新したい」と東京五輪の頂点を見据えた。