東北地区弁論大会で最優秀、栄誉を自信に 山形盲学校中学部・菅野さん

 第67回東北地区盲学校弁論大会の中学部部門で、山形盲学校(上山市)中学部3年菅野美愛(みあ)さん(15)が最優秀賞に輝いた。生まれつきの弱視という障害を知られるのが嫌で、人目を気にしてきたという菅野さん。東北1位の栄誉を自信に「障害を恥ずかしがらず、勇気を持って堂々と生活していきたい」と語った。

 弁論大会は東北各県の盲学校7校の生徒が集い、毎年持ち回りで開催。今年は秋田市で6月27日に開かれ、各校の代表計7人が出場した。制限時間は5~7分で▽論旨▽話術▽態度▽聴衆の感銘—の審査基準で競い合った。

 菅野さんの演題は「自分の障がいと向き合って」。障害者と思われるのが嫌で周囲を気にしたり、単眼鏡やルーペを使うのをためらったりしてきた。「なんで、私なんか生まれてきたの」との思いが頭によぎることもあった。しかし、今年5月の東京への修学旅行で勇気を出して単眼鏡を使うと、思っていたより周りの人は見ていないことに気付き、心が軽くなったという。

 そんな経験を基に「両目が見えていれば何か変わったのか思うことはある。でも自分がこのような体で生まれてきた意味はきっとあって、私の回りにはたくさんの人がいて支えてくれると信じたい。これからは自分の障害と向き合いながら、夢や目標に向かって進んでいく」と訴えた。

 審査員からは「発表に気持ちや思いがすごく込められ、何度も練習してきた様子も伝わってきた」と高い評価を得た。

 菅野さんは去年も同大会に出場し、2位に当たる優秀賞を獲得した。うれしい半面「1番になりたい」との思いは強く「今年こそは」と決意。自分の思いが伝わるよう原稿を何度も盲学校の先生に添削してもらい、発表の練習にも励んできた。「頑張ってきた成果が出て、1番になったことはすごくうれしいし、自信がついた」と笑顔を見せた。

 同校の荒井裕之校長は「自分に向き合い発表できたことは大変素晴らしく、これを誇りに、これからも抱いた夢の実現に向けて一歩ずつ前進してほしい」とエールを送っていた。

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