移籍金が高ければいいわけじゃない! 今夏安価で獲得されたプレミアの”バーゲン選手8名”

近年は移籍金史上最高額を更新したなど、とにかく高額な移籍金が話題となっている。しかし、そんな時代だからこそ安価で獲得された「バーゲン選手」に注目すべきだ。高額な移籍金で獲得された選手だけが優秀というわけではない。英『FourFourTwo』は今夏プレミアリーグのクラブが獲得した「バーゲン選手」たちを紹介している。

1.ジョアン・モウチーニョ(モナコ→ウォルバーハンプトン 500万ポンド)

ポルトガル代表の主軸として長年プレイしてきたベテランのモウチーニョをこの価格で引き抜いたのは大きい。しかもウォルバーハンプトンは昇格クラブだ。クラブで8つのタイトルを獲得したモウチーニョの経験は大きなプラスとなるだろう。同メディアも、同じポルトガル人MFルベン・ネヴェスと組む中盤はトップ6をも脅かすと期待している。

2.ルーカス・ペレス(アーセナル→ウェストハム 400万ポンド)

アーセナルで実力を発揮することはなかったが、ペレスはリーガ・エスパニョーラで結果を出してきた実力派アタッカーだ。今夏ウェストハムはラツィオからMFフェリペ・アンデルソンをクラブ史上最高額の移籍金で獲得しており、ボーナスも含めれば4000万ポンドを超えるという。それに比べればペレスの移籍金は超安価で、実力もアンデルソンより大きく劣っているわけではない。

3.マックス・マイヤー(シャルケ→クリスタル・パレス フリー)

無料より安いものはない。今夏シャルケとの契約が切れたマイヤーは、フリーでクリスタル・パレスに加入。これまでアーセナルやバイエルン、アトレティコ・マドリードといったクラブが興味を示してきた逸材を引き抜いたクリスタル・パレスは見事だ。22歳という若さも魅力的で、大きな戦力だ。

4.ルイ・パトリシオ(スポルティング・リスボン→ウォルバーハンプトン フリー)

モウチーニョに続いてポルトガル人選手を引き抜いたウルブス。スポルティング・リスボンでは昨季終盤にサポーターが選手たちを襲撃する事件があり、主力の数名が契約解除を申し出ていた。パトリシオもその影響を受け、今夏ウルブスにフリーで加入する運びとなった。ポルトガル代表の守護神であることから実力は折り紙付きで、こちらも昇格クラブが獲得できるようなタレントではない。

5.ジョニー・エヴァンス(WBA→レスター・シティ 350万ポンド)

マンチェスター・ユナイテッドで長くプレイしてきたエヴァンスは、今でも高い評価を受けるセンターバックだ。昨季もマンチェスター・シティ、トッテナム、アーセナルなど複数の強豪クラブが関心を示していたが、そのタレントをレスターは安価で引き抜いた。同メディアもプレミアで最も過小評価されているDFと伝え、ハリー・マグワイアとのコンビを楽しみにしている。

6.ジェルダン・シャキリ(ストーク・シティ→リヴァプール 1300万ポンド)

スイス代表のエースアタッカーであることを考えれば、シャキリにかかった移籍金は格安だろう。プレシーズンでも実力を発揮しており、今季はモハメド・サラーやサディオ・マネの負担を軽減する働きが期待される。ファビーニョやアリソン・ベッカーなど高額なお買い物が目立った一方で、シャキリをこの価格で獲得したのはお見事だ。

7.リュカ・ディーニュ(バルセロナ→エヴァートン 1800万ポンド)

バルセロナでスタメンを確保できていなかったとはいえ、ディーニュはパリ・サンジェルマンやローマなど強豪クラブを渡り歩いてきた左サイドバックの名手だ。フランス代表にも選ばれた経験を持ち、25歳という年齢を考えれば1800万ポンドは手頃な価格と同メディアは見ている。

8.ルーカス・トレイラ(サンプドリア→アーセナル 2650万ポンド)

他の選手と比較すると、2650万ポンドは決して安くない。しかしネイマールのPSG移籍以降跳ね上がっている移籍金額、アーセナルが守備的MFに問題を抱えていたことを考えれば、トレイラ級の選手をこの価格で獲得できたのは素晴らしいと同メディアは評価している。もちろんトレイラがプレミアリーグに適応できなければ2650万ポンドは高額な移籍金に思えるが、22歳という年齢を考えればまだまだ伸びる。年齢的にも時間を与えることができ、アーセナルにとっては理想的な守備的MFの補強と言えるはずだ。

こう見ると、さすがにプレミアとあって名の通った選手ばかりだ。同メディアからバーゲンと判定された彼らがどれほどの活躍を見せるのか。こうした補強にクラブの手腕が表れるというものだ。

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