ダイクレ、用水路落下抑制柵を発売 道幅狭めず転落事故防止

 グレーチングのトップメーカーであるダイクレ(本社・広島県呉市築地町、社長・山本浩氏)はフェンスでも溝蓋でもない新発想の用水路落下抑制柵の発売を開始した。水路などに設置し、頻発する転落死亡事故の根絶を目指す。

 今回、ダイクレは開発した転落防止柵の商品名を「オチナイデ」と名付けた。夜間に水路開口部に気付かない、あるいはゲリラ豪雨時に道路と水路との境界が判らないなどの理由から転落し、最悪の場合死亡事故に発展するケースが増加している。事故が発生する用水路では、蓋や柵を設けると道路幅が狭くなることや水路管理が難しくなることから、転落防止処置を施していない場合が多い。ダイクレでは、諸課題を解決しながら安全確保できる新製品として「オチナイデ」を開発、市場投入する。

 主要取扱製品であるグレーチングをアーチ状に加工した新製品は幅30センチ×高さ12センチ。重量約4キログラムと軽量で、人力での施工が可能。水路内に設置することで、道路幅員を維持しつつ、水路管理に支障をきたすことなく通行者などの安全を確保できる。アーチ形のデザインでは人や自動車が乗り上げにくい形状で、視覚・心理面でも注意を喚起する。

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